Google Antigravityとは?使い方・料金・AgentKit 2.0を徹底解説

※この記事の情報は2026年3月17日時点のものです。AIツールの料金・機能は頻繁に変更されるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

「Google Antigravityって何ができるの?」「無料って聞いたけど、本当に使えるの?」

2025年11月、GoogleがGemini 3と同時にリリースしたGoogle Antigravity。従来のAIコーディングツールとは一線を画す「エージェントファースト」のIDEとして、開発者の間で大きな話題になっています。

さらに2026年3月にはAgentKit 2.0がリリースされ、16の専門エージェントを40以上のスキルが追加。一方で3月12日には料金体系の変更が発表され、ユーザーから批判の声も上がりました。

この記事では、Google Antigravityの基本的な使い方から、最新の料金プラン、AgentKit 2.0の新機能、そしてCursorやGitHub Copilotとの比較まで、まとめて解説していきます。

目次

Google Antigravityとは?「エージェントファースト」の次世代AI IDE

Google Antigravityは、Googleが開発したエージェントファーストのAI統合開発環境(IDE)です。VSCodeをベースにしたフォークで、見た目やキーボードショートカットはVSCodeとほぼ同じ。既存のVSCodeやCursorの設定をインポートすることもできます。

「エージェントファースト」というのがAntigravityの最大の特徴です。GitHub CopilotやCursorが「コードを書く作業を加速する」ツールだとすると、Antigravityは「タスク全体をAIエージェントに任せる」という発想で作られています。

たとえば「このバグを修正して」と指示すれば、AIエージェントが自分でコードを読み、修正案を考え、ターミナルでテストを実行し、ブラウザで動作確認まで行ってくれます。開発者の役割は「コードを書く人」から「AIチームの指揮者」に変わるわけです。

SWE-benchスコア76.2%の実力

ソフトウェアエンジニアリングのベンチマークであるSWE-benchで76.2%というスコアを記録しています。これはAIがオープンソースプロジェクトの実際のバグをどれだけ正確に修正できるかを測る指標で、かなり高い水準です。

Antigravityの主要機能を整理する

機能が多いので、特に重要なものを整理してみました。

Agent Manager:最大5エージェントを同時に走らせる

Antigravityの目玉機能がAgent Managerです。最大5つのAIエージェントを並列で動かすことができます。

たとえば「バグAを修正するエージェント」「テストを書くエージェント」「ドキュメントを更新するエージェント」を同時に走らせて、それぞれの進捗を一覧で確認できます。1つずつ順番に処理するのではなく、並列で動かせるのは開発のスピードアップに直結しますね。

Artifacts:AIが何をしたか全部見える

AIに任せるとなると「何をやったか分からない」という不安がありますが、Antigravityは作業過程をArtifacts(成果物)として可視化してくれます。計画のMarkdownファイル、コードの差分、ブラウザ操作のスクリーンショットまで自動で記録されます。

Browser Agent:ブラウザ操作も自動化

コードだけでなく、ブラウザの操作もAIエージェントが行えます。Webアプリを作ったら、そのままブラウザを開いて表示を確認し、UIのバグがあれば報告してくれる。このエディタ→ターミナル→ブラウザの横断操作が、Antigravityならではの強みです。

Guardrails:AIの暴走を防ぐ権限管理

AIにターミナルやブラウザへのアクセスを許可するのは少し怖いですよね。AntigravityにはAllow ListDeny Listを使った権限管理システムがあり、「このコマンドは実行OK」「このディレクトリは触らせない」といった細かい制御ができます。

Memory System:プロジェクトの記憶を保持

エージェントにプロジェクトのルールやコーディング規約を覚えさせるMemory Systemも搭載。セッションをまたいでも、プロジェクト固有の設定やルールを忘れずに作業してくれます。

対応モデル

Antigravityで使えるAIモデルは以下の5つです。Googleのモデルだけでなく、AnthropicやOpenAIのモデルも選べるのは嬉しいポイントですね。

  • Gemini 3.1 Pro(High / Low) — Google最新の推論強化モデル
  • Gemini 3 Flash — 高速・低コスト向け
  • Claude Sonnet 4.6 — Anthropic製。バランス型
  • Claude Opus 4.6 — Anthropic製。高精度
  • GPT-OSS 120B — OpenAI製オープンソースモデル

AgentKit 2.0(2026年3月リリース)の新機能

2026年3月にリリースされたAgentKit 2.0は、Antigravityを「AIコーディング補助」から「AI駆動の開発・デプロイ環境」へと進化させるアップデートです。日本語での解説記事がまだほとんどないので、ポイントを整理します。

16の専門エージェント × 40以上のスキル

AgentKit 2.0では、フロントエンド開発、バックエンド管理、セキュリティなど、16種類の専門エージェントが利用可能になりました。各エージェントが40以上のドメイン別スキルを持っており、特定の領域に特化した作業を高精度でこなせます。

さらに11のプリセットコマンドが用意されていて、よく使う操作をワンコマンドで実行できるようになっています。

Agent MDフレームワーク

エージェントに詳細な作業ルールを記述できるAgent MDフレームワークが導入されました。「この言語ではこのコーディング規約に従って」「デバッグ時はまずログを確認してからコードを修正して」といった、細かいオペレーションルールをエージェントに渡せます。

InForge バックエンド統合

バックエンドのセットアップ、リアルタイムデプロイ、パフォーマンス監視を自動化するInForgeとの統合も大きなトピックです。開発したアプリをそのまま本番環境にデプロイし、パフォーマンスを監視するところまで、IDE内で完結できるようになりました。

MCP Builder

外部ツールとの連携プロトコルであるMCP(Multi-Component Protocol)のビルダーツールも追加。Antigravityと外部サービスの連携を、コードを書かずにセットアップできます。

料金プランと3月の料金変更騒動

Antigravityの料金体系は2026年3月に大きく変わりました。正直なところ、この料金改定がAntigravityの最大の懸念点になっています。

現在の料金プラン(2026年3月時点)

プラン 月額 主な対象 レートリミット
Individual(個人) 無料 お試し・軽い利用 週単位で更新。かなり厳しめ
AI Pro $20/月 学生・趣味の開発者 5時間ごとに更新
AI Ultra $249.99/月 プロ開発者 最高レートリミット
AIクレジット追加 $25 / 2,500クレジット 従量課金が必要な場合 クレジット消費方式

3月12日の料金変更で何が起きたか

3月12日、Googleが料金体系の変更を発表した直後から、開発者コミュニティで大きな反発が起きました。具体的に何が問題だったのか整理します。

  • 無料プランのクォータが92%削減 — あるRedditユーザーの報告では、週300万トークン以上使えていたものが、9万トークン未満に制限されました
  • 数日間のアカウントロックアウト — 上限に達したユーザーが数日間利用不能に
  • AI Proでも不十分 — $20/月のAI Proプランでも、エージェント機能を本格的に使うには足りないとの報告が多数
  • クレジット制への移行が不透明 — 1クレジットがどれだけのトークンに相当するか、公式ドキュメントに明記されていない

The Registerなど複数の海外メディアが「Google Antigravity price floats upward(Antigravityの価格が浮上)」と報じており、ツール名の「反重力」にかけた皮肉も話題になりました。

結論として、「無料で始められる」のは事実ですが、「無料でずっと使える」とは考えないほうがいいでしょう。特にエージェント機能を本格的に使いたい場合、AI Ultra(約$250/月)が事実上必須という声が多いです。

CursorやGitHub Copilotとの比較

「結局、Antigravityって他のAI IDEと比べてどうなの?」という疑問に答えるため、主要な競合ツールと比較してみました。

項目 Google Antigravity Cursor GitHub Copilot Windsurf
無料プラン あり(厳しい制限) Hobby(制限あり) Free(2,000回/月) あり(基本機能のみ)
有料プラン $20/月(Pro) $20/月(Pro) $10/月(Individual) $15/月(Pro)
上位プラン $249.99/月(Ultra) $60/月(Pro+) $39/月(Pro+) $60/月(上位)
エージェント並列 最大5つ 1つ 1つ 1つ
ブラウザ操作 対応 非対応 非対応 非対応
ベース VSCode Fork VSCode Fork VSCode拡張 VSCode Fork
対応モデル Gemini/Claude/GPT Claude/GPT/独自 GPT/Claude Claude/GPT/独自

Antigravityが勝っている点

  • エージェント並列実行:最大5つを同時に走らせられるのはAntigravityだけ
  • ブラウザ自動操作:エディタ→ターミナル→ブラウザの横断操作ができる
  • Artifacts:AIの作業過程が完全に可視化される
  • Google製モデルが最適化:Gemini 3.1 Proとの相性が特に良い

Antigravityが劣っている点

  • 上位プランの価格:$249.99/月はCursor Pro+($60/月)やCopilot Pro+($39/月)と比べて4〜6倍
  • 料金体系の不透明さ:クレジット制の詳細が不明確
  • 安定性への不安:3月の料金変更騒動で信頼感が揺らいでいる
  • エコシステムの成熟度:CursorやCopilotに比べるとサードパーティ拡張が少ない

こんな人におすすめ / おすすめしない

Antigravityがおすすめな人

  • 「まず試してみたい」人 — 無料プランでエージェント型IDEを体験できる。レートリミットは厳しいが、雰囲気をつかむには十分
  • 複数タスクを並列で回したい開発者 — Agent Managerの5並列実行は他のツールにない強み
  • Googleエコシステムを使っている人 — Firebase、GCP、InForgeとの連携がスムーズ
  • バイブコーディングに興味がある人 — 自然言語で指示を出してAIに開発を任せる体験としては、現時点で最も先進的

おすすめしない人

  • コスト重視の個人開発者 — 本格利用にはAI Ultra($249.99/月)が必要。Cursor Pro($20/月)やCopilot($10/月)のほうがコスパが良い
  • 安定した料金体系を求める人 — 3月の料金改定騒動を考えると、今後も変更がある可能性
  • エージェント機能が不要な人 — コード補完だけでいいなら、CopilotやCursorのほうがシンプルで使いやすい

まとめ:Antigravityは「未来のIDE」だが、現時点では注意点も多い

Google Antigravityは、エージェントファーストという新しいパラダイムを提示したAI IDEです。5つのエージェント並列実行、ブラウザ自動操作、Artifactsによる作業の可視化など、技術的には非常に先進的なツールです。

2026年3月にリリースされたAgentKit 2.0により、16の専門エージェントと40以上のスキルが追加され、開発環境としての完成度はさらに上がっています。

ただし、3月の料金変更騒動は無視できない懸念材料です。無料プランのクォータが92%削減され、本格利用には$249.99/月のAI Ultraが事実上必須という状況は、個人開発者にはかなりハードルが高いですね。

まずは無料プランで触ってみて、エージェント型の開発体験が自分に合うかどうかを試してみるのがおすすめです。そのうえで「これは手放せない」と感じたら、有料プランへの移行を検討する——という段階的なアプローチが現実的でしょう。

公式サイト:Google Antigravity

公式ドキュメント:Getting Started with Google Antigravity(Google Codelabs)

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